エックスサーバーとシン・レンタルサーバーはどこが違うのか比較
エックスサーバーと新しく出てきたシン・レンタルサーバーの違いってなんだろう。どちらも同じように見えるのですが、、、
エックスサーバーが新たなコンセプトでスタートしたのがシン・レンタルサーバーなんです。基本的には似てるのですが、異なる特徴もあるので紹介しますね。
WordPressでブログやウェブサイトを作ろうと思ったときに、最初に直面する大切な決断がレンタルサーバー選びです。
初めてウェブサイトを立ち上げる方には、レンタルサーバーをどのように選べば良いのか迷う項目も多いと思います。ウェブサイトが成功するための第一歩は、目的に合ったレンタルサーバー選びからです。
そこでこの記事では、一見とても似たサービスを提供しているエックスサーバーとシン・レンタルサーバーのサービス内容をご紹介します。どちらのレンタルサーバーも国内最速を謳い、コストパフォーマンスも申し分ない価格帯です。
エックスサーバーとシン・レンタルサーバーの全項目比較をした後に、サーバー選びで注目して比較した方が良いスペックを少し詳しく確認し、最後にそれぞれの特徴をまとめてご紹介します。この記事を読んでいただくと、国内最速でコストパフォーマンスに優れた、あなたの要望に合ったレンタルサーバーが分かります。
レンタルサーバーの月額料金は、ランニングコストとして長期間関わるので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
エックスサーバーとシン・レンタルサーバーの全項目比較
約20年の運営歴を誇り国内シェアNo1のエックスサーバーは、その安心感と確かな信頼性で多くのユーザーに支持されています。一方、シン・レンタルサーバーは最新技術の積極的な導入と低価格を武器に、コストパフォーマンスと革新性を求めるユーザーに新たな選択肢を提供しています。
比較項目の意味が分からない部分も多いと思いますが、一度どのような違いがあるのか全項目で見てみましょう。個人やフリーランスの方がウェブサイトを作るときにおすすめのプランで比較しています。
レンタルサーバー選びに影響する違いがある項目にマーカーを付けました。
シン・レンタルサーバーの圧倒的な月額利用料の安さが目立ちます。
エックスサーバーはメモリとvCPUのリソース保証が付いていて、他のサイトの影響を受けることなく安定した速度が守られます。独自ドメインが無料で2個取得できる点でも優れています。
本来、シン・レンタルサーバーは、最新技術を野心的に取り入れていくコンセプトなのですが、現状は、エックスサーバーとサーバースペックが表面上同じです。ただし、今後、新技術を取り入れる際は、シン・レンタルサーバーで運用してみてという流れが見込まれます。
エックスサーバーもシン・レンタルサーバーも、国内最速とアピールしています。Googleでの検索結果にも影響があり、サイトを訪れた人の快適さにも関わるので、サイト表示速度は大切な指標です。個人やフリーランスがブログを運営していく上ではどちらもスペックに問題ない互角レベルで、どちらが本当に速いかを突き詰めることに大きな意味はないでしょう。
サーバー選びで注目すべき大切な項目は、後ほど詳しく比べていきます。
WordPressでブログを始めるときのサーバー選び
初めてのレンタルサーバー選びでは、分からないことばかりだと思います。でも、適当に値段だけで選んでしまったら、ブログやサイトのアクセスが急増したり軌道に乗り始めた後に後悔することになります。
エックスサーバーとシン・レンタルサーバーの各項目を本格的に比べていく前に、サーバーとは何なのかとレンタルサーバーを選ぶ際のチェックポイントを紹介します。
そもそもレンタルサーバーとは何なのか
サーバーは一種の特殊なパソコンと言えます。データセンターには無数のサーバーが並んでいて、インターネットにつながり24時間365日稼働し続けています。
私たちがウェブサイトやブログを見るときは、そのパソコンに保存されているデータにアクセスしています。そのため、ウェブサイトやブログを作る場合は、サーバーパソコンのスペースをレンタルして、あなたのサイトのデータや記事などのコンテンツを保存しておく必要があります。
このサーバーパソコンのスペースを借りる行為が、レンタルサーバー契約ということです。
快適にウェブサイトやブログを見れるかは、コンテンツのデータを保存しているサーバーの性能・処理速度の影響を受けます。
レンタルサーバー選びのチェックポイント
- アクセスの集中に強いか
- サーバー障害が少ないか
- WordPressは簡単にインストールできるか
- SSL化は無料でできるか
- 複数サイトの運営ができるか
- トータルで金額が安いか
- コストパフォーマンスが良いか
- バックアップ機能が付いているか
アクセスの集中に強いかは、Webサーバーのシステムやサーバーのディスクの種類から分かります。サーバーシステムはnginxやApacheなど、サーバーディスクはオールSSD以上であれば安心です。
サーバー障害が少ないかは、多くのレンタルサーバーで公表されている月間稼働率から分かります。もし、非公開の場合でもサーバー障害情報は公表されています。その情報から頻繁に障害が起きていないのかは確認できます。
レンタルサーバーを契約した後に少し大変なのが、WordPressをインストールすることです。レンタルサーバーはWebサイトのデータを保存するオンラインスペースを提供するだけのサービスです。ブログなどを構築するには、自分でWordPressをインストールする必要があるのです。ここで手間取って投げ出してしまってはもったいないので、簡単にインストールするサービスがあることを確認しましょう。
SSL化はウェブサイトのセキュリティに関することで、簡単に言うと「https」にすることです。SSL化できていないと、Googleの検索結果にも悪い影響がありますし、悪意あるアクセスから守れないので危険です。
複数サイト運営をして、10や20ものブログを作るつもりの人はあまりいないと思います。でも、1つ目がうまくいかなかったり、違うジャンルの発信をしたくなったりして2つ目を作ることはよくあることです。そんなときに、複数サイト運営に対応していない契約だと改めてレンタルサーバーの契約が必要になります。データベースの種類がMySQLということと、マルチドメインの項目を確認しておきましょう。
トータルで考えて金額が安いのかも大切です。月額料金ばかりではなく、独自ドメインが何個無料なのかやどれだけの期間無料なのか、初期費用は無料なのかも確認しましょう。
コストパフォーマンスが良いのかという視点を忘れてはいけないです。「安かろう悪かろう」で、料金が安くても表示速度が遅くてサーバー障害が多いと使い物になりません。表示速度が早いかと市場価格よりも極端に高くないのかを確認しましょう。
表示速度の速さは、契約前に測定することが難しいと思います。また、各社様々な指標や調査結果をもとにして国内最速を自己アピールしていて、一般の人には優劣がつけづらいです。国内最速とアピールしていないと、遅いのかもしれないという判断基準にするしかないのかなと思います。
バックアップ機能は、WordPressでサイトを作った後にプラグインというものを使っても設定します。でも、サーバー側でも自動でバックアップされているとさらに安心です。
全プランの月額料金とサービス特典を比較
エックスサーバーとシン・レンタルサーバーの全プランで料金比較
サーバー名 | 初期費用 | プラン名 | 月額料金 | ||||
3カ月 | 6カ月 | 12カ月 | 24カ月 | 36カ月 | |||
エックスサーバー | 0 | スタンダード | 1,320 | 1,210 | 1,100 | 1,045 | 990 |
プレミアム | 2,640 | 2,420 | 2,200 | 2,090 | 1,980 | ||
ビジネス | 5,280 | 4,840 | 4,400 | 4,180 | 3,960 | ||
シン・レンタルサーバー | 0 | ベーシック | 990 | 990 | 880 | 825 | 770 |
スタンダード | 1,980 | 1,980 | 1,780 | 1,650 | 1,540 | ||
プレミアム | 3,960 | 3,960 | 3,560 | 3,300 | 3,080 | ||
ビジネス | 7,920 | 7,920 | 7,120 | 6,600 | 6,160 |
ハイスペックなビジネスプランを除くと、明らかにシン・レンタルサーバーが安いという結果になりました。
コストパフォーマンスをより重視するシン・レンタルサーバーと、充実したサポート体制も提供するエックスサーバーとのコンセプトの違いが現れています。
エックスサーバーも市場価格と比べて、決して高い料金設定ではないです。
最初は、スタンダードやベーシックから始めれば性能は十分で、契約期間は長期割引のある12ヶ月が費用効率が良くておすすめです。WordPressテーマを使ってこだわりのあるウェブサイトに仕上げることや、記事などコンテンツを揃えるのに数カ月はかかるからです。サイト開設後、世の中の反応やサイトの成長を確認するためにも契約期間は初めから多少長く取ると良いと思います。
アクセスが集まるようになり不便を感じるようになれば、両社共にプランのアップグレードは月単位で変更可能です。
今回比較した月額料金は、標準価格です。何かとキャンペーンが行われていて、あまり標準価格通りの料金で契約する機会は少ないかと思います。30%Offや40%Offなどになることもありますので、申し込みする際は最新情報を確認してみてください。
エックスサーバーとシン・レンタルサーバーのサービス特典の違い
サーバー名 | 独自ドメイン 無料特典 | WordPress テーマ 割引 |
エックスサーバー | 2個 | あり |
シン・レンタルサーバー | 1個 | なし |
独自ドメインとはインターネット上にある自分のウェブサイトの住所のようなもので、1つのサイトに1つオリジナルのドメインを持つ必要があります。これがサイトを訪れる人が入力するアドレスになります。
例えば、「Google.com」の場合、「Google」という部分がドメイン名でウェブサイトの固有の住所になります。「.com」という部分はトップレベルドメインと呼ばれ、ウェブサイトの種類や国などを示す役割があります。個人やフリーランスがよく使うトップレベルドメインは、「.com」や「.net」があります。
一般的な料金では、.comは年間1,200円前後、.netは年間1,400円前後です。この独自ドメインの料金が、レンタルサーバーを利用している期間は無料で利用できます。
エックスサーバーでは、公式価格よりも割引された6種類の有料WordPressテーマと、2種類の無料テーマを提供しています。無料テーマの中には、エックスサーバーと業務提携しているCocoonが含まれます。Cocoonは、検索エンジン最適化(SEO)やサイトの読み込み速度の高速化、スマートフォンやタブレットなどモバイルデバイスに優れた表示を提供するなど、無料でありながら多くの重要な機能を備えた人気のテーマです。
シン・レンタルサーバーでは、公式価格からの割引はないです。有料サブスクリプションのXWRITEと無料テーマのCocoon、Lightningの3種類の取り扱いがあります。
エックスサーバーとシン・レンタルサーバーのサーバースペックとサポート比較
エックスサーバーとシン・レンタルサーバーのサーバースペックとサポート体制を具体的に比べていきます。
サーバースペックを比較
エックスサーバーとシン・レンタルサーバーでは、サーバースペックに大きな差は見られないです。
共に最新のストレージ技術であるオールNVMeを使用しており、従来のオールSSDに比べて読み込み速度が最大約17倍も向上して、表示速度が非常に早くなっています。さらにnginxという高速なWebサーバー技術を採用しており、ウェブサイトのテキストや画像などの静的なコンテンツを迅速に処理できアクセスが集中しても快適なウェブ閲覧が可能です。
エックスサーバーでは、他の多くのレンタルサーバーが別プランで設定している「リソース保証」が標準で付いています。メモリーとvCPUの性能が他のウェブサイトの影響を受けずに保証されることを意味し、あなたのウェブサイトの安定した表示速度が保てます。
シン・レンタルサーバーの転送量 目安は、1日900GBと上限が設定されています。ただ、1記事あたり約3MBと言われるので30万PVに相当します。そのため、実質的には無制限に近いでしょう。
エックスサーバーはサービス品質保証ではないものの、創業以来約20年間稼働率99,99%以上を堅持していて安定性に勝ります。一方、シン・レンタルサーバーは月間稼働率は非公開です。
サーバーの技術やサポートの体制を比較
WordPress高速化技術は、エックスサーバーもシン・レンタルサーバーも同じアプローチを行っています。
特に、KUSANAGIというWordPress専用に作られた仮想マシンは、サーバーのOSからWordPressに最適化されています。ウェブページのデータを一時保存するキャッシュや、データベースから情報を素早く取得するなど、ウェブページを素早く表示するために必要な複数の高速化技術を組み合わせています。
シン・レンタルサーバーでは、アダルトサイトが利用可能という点が大きいメリットです。エックスサーバーに限らず、多くのレンタルサーバーでは利用不可の場合が多いので判断ポイントになります。
サポート窓口の対応時間帯は同じですが、エックスサーバーは、チャットでの問い合わせが可能になっています。
エックスサーバーのメリットとデメリット
エックスサーバーは、約20年の運営歴を持ち、国内で最も高いシェアを占める業界大手です。長年にわたる信頼性と安心感は、利用者にとって非常に心強いものです。多くの利用者がいるため、インターネット上に情報がある場合が多く、トラブルや疑問が生じた際にも解決策を見つけられます。
サポート窓口は利用者からの評判が良く特にチャットを通じた問い合わせが可能であるなど、初心者でも困ったときにすぐにサポートを受けることができる充実した体制が整っています。
エントリークラスのプランに「リソース保証機能」が標準で付いているのは、珍しいことです。リソース保証があることで、他サイトのアクセス状況によるサーバー負荷の高まりに影響されず、常に高速で安定したサーバー環境を確保できます。
シン・レンタルサーバーのメリットとデメリット
ハイスペックなビジネスプランを除くと、シン・レンタルサーバーの月額利用料金が明らかにエックスサーバーよりも安いです。Webサイトやブログを運営している期間中、レンタルサーバー料金を払い続けるので、このローコストさは大きな強みです。
プライム・ストラテジー株式会社が提供するサーバーOS「KUSANAGI」の高速化技術を導入するなど、サーバー速度も国内最速クラスです。プライム・ストラテジー社との提携で得られる高速化技術はいち早く「シン・レンタルサーバー」に導入するというコンセプトがあり、最先端技術の導入には積極的であることがうかがえます。
アダルトサイトや成人向けゲームなどに関する又はそのように判断されかねないものを扱う場合にも、規約違反にならないのも特徴的です。
エックスサーバーとシン・レンタルサーバーどちらが良いか
- 実績がある信頼性と安定性を重視したいのであればエックスサーバー
- 圧倒的なコスパや最新技術を求めるのであればシン・レンタルサーバー
エックスサーバーもシン・レンタルサーバーも、どちらも表示速度が速くて優秀なので、どちらを選んでも何も困ることはないでしょう。
エックスサーバーとシン・レンタルサーバーのコンセプトには棲み分けがあります。
高速化技術をいち早く導入するなど、最新技術を野心的に続々搭載して業界最先端のレンタルサーバーを目指すのが、シン・レンタルサーバーという位置付けです。今後、生成AIなどの導入は先んじてシン・レンタルサーバーにおこなわれることが予想されます。一方、サイトの安定性や充実したサポート体制を大切にするのがエックスサーバーです。
まとめ
WordPressでブログやウェブサイトを始めるのに、必須なのがレンタルサーバーです。
エックスサーバーとシン・レンタルサーバーという2社を総合的に比較することで、特徴を把握できたのではないでしょうか。
どちらのサービスも国内最速をアピールしていて、本当にどちらが早いのかもはやわからないというのが現状です。ただ、個人やフリーランスの方がWordPressでWebサイトを立ち上げるにはどちらも十分な表示速度です。
元々はエックスサーバー株式会社が新たなコンセプトでサービスを開始したのが、シン・レンタルサーバーです。エックスサーバーが培ってきた信頼性と安定性のブランドはそのままに、新しい市場ニーズはシン・レンタルサーバーで対応する形です。そのため、シン・レンタルサーバーは、圧倒的な低価格といった尖った特徴を持っています。
市場価格並みの手頃な月額料金で、長年の運営実績から来る信頼感と安定性を求めるのであればエックスサーバーを、圧倒的なコストパフォーマンスと、最先端サーバーを求めるのであればシン・レンタルサーバーを選ぶと良いのではないでしょうか。
各社で、レンタルサーバーの乗り換えに力を入れていて、サーバー乗り換えとWordPressデーター引越のサポートプランが用意されていることも多いです。ただ、無理な作業ではないですが、リスクは伴います。最初のレンタルサーバー選びはぜひ慎重に検討してみてください。
この記事が、WordPressでブログやWebサイトを作りたい方の参考になれば嬉しいです。